竹木場の回廊 Takekoba Corridor

用途:ギャラリー、イベント広場
状態:完成
構造:
母屋:既存鉄骨造
棚壁:構造用合板24mm


計画着手:2015
工事竣工:2016

設計:矢橋徹
担当者:川﨑真清、上野拓美
写真撮影:矢橋徹

掲載情報:
architecturephoto(JPN)
Archdaily(USA)
DIVISARE(ITA)
Architizer(USA)

佐賀県唐津市で建設業を営む会社から倉庫を市民参加のイベントや作品展などができるギャラリーとしても利用できるマルチな空間にリノベーションしてほしいという依頼がきました。既存の倉庫は木材の貯蔵庫として使われてきた倉庫です。そのため、材木を在庫したり、加工したりするための空間として間口12m奥行き15m に柱がなく、背の高いガランとした空間でした。私たちは市民参加の企画が継続することだけではなく、新しい企画が生み出され、また更新されていく事が波及と発展を冗長し、その積み重ねによって活動がしっかりと地域に根付く事に繋がるではないかと考えました。そのためには能動的に新しい企画が生まれる「喚起する場所」を用意することが必要です。具体的には、「こういう使い方もできそうだ」と意識を開く空間です。竹木場の回廊では、がらんどうの空間に棚状の壁で囲まれた抽象的な場所と不均質な路地を作りました。迷宮のように場面がコロコロと切り替わる不均質な空間が利用者に楽しみを与え、この場所でしかできない新しいアイデアを萌芽させるきっかけをデザインしました。