新屋敷の家 House in Shinyashiki

計画地:佐賀県唐津市
用途:専用住宅
状態:完成
構造:木造
敷地面積:191.63m²
建築面積:84.66m²
法定延床面積:114.57m²

設計:矢橋徹
担当者:上野拓美


写真撮影:
八代哲弥(八代写真事務所)
https://846-photo.com

施工会社:株式会社ジョージホーム

掲載:
Leibal (USA)

「開発地で考えたこと」

とても広い視野で考えると、敷地は地球全体の一点であり、自然環境をはじめ、そこに堆積した歴史や文化などと連続した関係を持った交点です。建築は、それらとどのように接続するかを表す態度といえます。新屋敷の家の敷地は海風を防波する松林「虹の松原」と鏡山の中間の平地に位置します。田畑を開発し、12戸の住宅が計画される開発地の一角が敷地となります。開発地の場合、敷地の情報が上書きされ、連続する意識を持つことが困難な状況です。周辺を俯瞰すると、この敷地同様に田畑を開発した開発地が多くあり、帯状に連なった住宅群は一定の強度を持った住宅地の風景を形成していることに着目しました。そこで身近にある小さな情報をすくい上げて設計することによって住宅地の風景へ接続を試みました。開発地に建つ多くの住宅の屋根に採用されている切妻や寄棟の屋根を参照し、子供達の遊び場になっている住宅地の道路に対しニッチをベンチとして開き、敷地から連続する裏の庭とその先に見える鏡山の風景には小さなプライベートコートで応答し、住宅地と連続する態度を示しました。一方で無彩色の外壁やエッジの効いたディテールが住宅を統合してます。周辺環境に連続しながらも、迎合しない自律した美しさを潜ませた両義的な住宅です。